上勝町は、葉っぱビジネスで有名です。また、町から出るゴミがゼロ の町
としても有名です。葉っぱビジネスでは、お年寄りがタブレットを持って
作業されている様子がNHKで紹介されていたのが忘れられなくて、
何か、吉野町に参考になることもあるのではないかと、以前から行って見てみたい
と思っていました。また、上勝町をネットで調べてみると、最終ゴミ ゼロ
への取組もあることを知り、勉強しに行くことにしました。
視察には、受け入れてくれる方が必要です。どうやって? で、上勝町のホームページ
を見ると、視察受け入れの項目があって、視察を受け入れる会社のページに入れます。
そこで、必要事項をInputしてメールで送信。日程を調整して、受け入れていただける
こととなりました。
1.葉っぱビジネス:つまもの販売
旅館や料亭で出される料理についている、もみじ、イチョウ、椿の葉
などの販売です。
上勝町は、日本の市場の80%を占めています。登録農家が149軒とのことです。
きっかけは、寒波で町の主力産業であったミカンの木が全滅した1980年代初め。
町にあるものを活かしたビジネスをとJA社員が奮闘。
軌道に乗り出したのは、2000年代になってから。そこには、市場(お客様)と
農家(葉っぱを採る人)を繋ぐ情報システムを確立したことがあります。
今では、年間2.5億円前後の販売があります。また、個人で1000万円の売り上げ
をあげる方もおられます。
①毎日、必要な商品がパソコンに送られてきます。
朝8時に、出荷したいモノを登録して、注文を取ります。それから畑に行って
つまもの を採って パック詰め。自分でJAに1時までに持っていきます。
②つまものは、山に自生しているものではありません。
全て、自分の畑(山)に苗から育てて、剪定などの手入れをします。
手入れをしないと、料亭で使ってもらえる、綺麗な葉っぱは採れません。
*案外大変な管理が必要なビジネスです。
(波及効果)
葉っぱは、軽いのでお年寄りでも比較的容易に作業できます。
お年寄りが生き生きと生活されています。
結果、健康な方が多く後期高齢者の医療費公費負担が他の自治体に比べて
少ないとのことです。
2.ごみゼロへの取組み
① 生ゴミは、各家庭でコンポストか生ゴミ処理機で処理します。
よって、焼却する生ゴミはゼロです。
② ゴミは45種類に分類されます。
段ボールやアルミ缶などお金になるモノと
プラスチックトレイなどのお金を払って引き取ってもらうモノが
あります。 引き取られたものは、固形燃料などに再利用されます。
結果、最終可燃物は、全体の20%以下です。
どうしても、リサイクルできない、ゴム類、ゴムとプラスチックの複合品、
(靴など)、おむつ 等です。
③ ゴミは、個人でゴミステーションに持ち込みます。
町で、ゴミ収集することはしません。但し、持ち込めない人には
サポートする仕組みがあります。
3.町民に誇りを
葉っぱビジネスやゴミゼロの町は、多くのメディアの対象となります。
結果、町民に 上勝町 というブランド意識が生まれます。
町民の多くの方は、上勝町に誇りを持っています。
また、その町に興味を持って Iターン してくれる人もいます。
4.まとめ
地域創生(地域が元気)のキーワードにシビックプライドという言葉が
あります。(自分の住んでいる自治体に誇りを持つこと)
その先頭を行っている自治体ではないでしょうか!